週末家づくりを楽しむ

大工仕事が大好きになってしまった『囲炉裏小屋手作り絵日記』の著者が、ついに自宅づくりに挑む。工法は２×４の材料を提供してもらうハーフビルド方式。単身赴任の東京から毎週帰ってきて、連休を最大限に利用し十ヶ月で完成するまでの楽しい日々を詳細に描く。ス、スゴイ！（先着千名様に家づくりの様子を記録したＤＶＤをプレゼントします。応募方法は本書目次に）

〈目　次〉

　　　　　　　　　ま え が き

「おーっと、頭が重い」
　昨夜の祝い酒が身体の隅々まで残っている。
「いやー　よっく飲んだなー」と言いながら表に出てみると、東の空から早春の陽光がサンサンと注いでくる。
「あー晴れて良った」
　一安心である。これも日頃の行いのおかげだ。
「よしやろう！」という掛け声とともに気合を入れる。
　今日は２月20日、日曜日。待ちに待った新居への引越しの日である。顔を洗ってスッキリしたところで、あらためて家全体を見回す。
　木の温もりに溢れたどっしりした外観、大きな吹抜けのリビングに天窓、テラス窓から明るい陽が差し込んでくる。
「うん、いい家だ」と思わずうなってしまう。自分ながらこんな家を造ったのかと、自然と顔がほころんでくる。
　昨夜の完成祝いに駆けつけてくれた友人が残っていてくれて、家族とともに引越しの始まりである。なんか活気に溢れている。特に家族は嬉しそうだ。約１年あまりの不自由な仮住いからの解放だ。
「えーそれはあっち、これはそっち」と、ホイホイとバケツリレー式でどんどん進んでいく。今までテーブル一つなく、ガラーンとした部屋に荷物が入る。なんだか家らしくなってきた。やっぱり生活感がないと家は寂しい。
　さぁー、今から新しい生活の始まりだ。
　自分の住む家を自分で作る、と決めたのは１年半前の夏、基礎着工から１年、棟上げから10ヶ月、とうとう完成した。
　本書は、この間の楽しくもあり忙しかった家造りの日々を工事記録風につづったものである。なにせ家造りも素人、文章も素人、誠にお恥しい限りではありますが、手作りの家造りを志される方々の少しのお役に立てばと思い筆をとりました。
　御笑読下さい。

　　　　　　　　　　　　　　平成17年2月　　　　　　　大塚　誠

　　　　　本書に描かれた手作り家造りの様子をビデオで収録したＤＶＤ
　　　　　大塚誠のファミリー “ハーフビルド”」（60分）をテレビやパ
　　　　　コンでごらんになれます。ご希望の方は本書カバー折り返し部
　　　　　の引換券を当社宛にお送り下さい。（無料／先着千名様）