●ビルマ戦線狼山砲第二大隊指揮班長の記録─────朝鮮を出発し辿り着いたのは最悪の戦場。決死的戦闘と敗走につぐ敗走。「終戦の詔勅」が戦場に伝えられるまで戦い続け無念の死を遂げた兵士たちの姿を痛切な思いで描く。
第一章 朝鮮よりシンガポールへ
一 慌ただしき出発 二 波濤幾千里 三 シンガポール滞在
第二章 大命下る、ビルマ奥地へ
一 マレー縦断 二 タイよりビルマへ 三 緬支国境越ゆ
第三章 断作戦第一期
一 ワンチン要塞構築 二 龍兵団の救済
第四章 バーモ作戦
一 山崎支隊編成 二 ナムユ高地の激闘 三 勇猛辻参謀
四 残念なり負傷
第五章 野戦病院一ケ月
一 ナンカン、ムセ、センウィー、ナンモン 二 戦車に便乗、前線へ
第六章 断作戦第二期
一 モンユー、ムセ附近の戦闘 二 ナムパッカ附近の戦闘
三 ビルマ公路をラシオへ 四 急遽転進
第七章 メイクテーラの死闘
一 機甲部隊出現 二 桃の節句の散華
三 タジへ転進
第八章 タジ、イマピン附近の警備
一 イマピン附近陣地構築 二 吉田大佐の野戦死を伝う
三 原隊に斥候を
第九章 キンル附近の戦闘
一 狼兵団主力北上す 二 水浴中の集中砲火
第十章 クワンダン附近の死闘
一 メイクテーラの弔合戦か 二 宇賀部隊戦車分捕り
三 ああ宇賀連隊長、沼川大隊長
第十一章 ミヤ附近の戦闘
一 十時連隊長戦死 二 焦熱地獄ミヤ 三 天の助けか雹が降る
第十二章 サダン附近の戦闘
一 肉薄攻撃のみ 二 敵機自爆す 三 橋本少尉戦死
四 ビョウベよりヤメセンへ
第十三章 ヤメセン附近の戦闘
一 師団主力に合す 二 敵機甲兵団南下 三 M4戦車炎上
第十四章 転身七十日
一 牛車道南下 二 ペグー山系南下 三 公路横断
四 シツタン河渡河 五 祭兵団に遭う 六 モチ鉱山へ
七 山岳越えパプンへ 八 パプンよりビリンを経てタトンへ
第十五章 タトン附近の警備
一 陣地構築 二 大詔下る
第十六章 捕虜生活
一 英軍進駐 二 収容所生活 三 パプン道建設作業
四 ムトン・キャンプ
第十七章 復員
一 モールメン出港 二 帰航 三 東と西に