カンボジアの宝石箱
バンティアイ・スレイ
BAKU斉藤写真集
アンコール・ワットの北約30キロの地に、赤色砂岩で造られた壮麗な寺院があります。その名も「女の砦」を意味するバンティアイ・スレイ。そこに彫り込まれた女神像のあまりの美しさに、若き日のアンドレ・マルローがそれを剥ぎ取って国外に持ち出そうとして逮捕され、監獄に入れられた話は有名です。本書は、国際的に活躍する写真家による、バンティアイ・スレイだけを取り上げたはじめての写真集。元駐カンボジア大使今川幸雄氏が序文を、また川瀬生郎氏が「謎のバンティアイ・スレイ寺院」という一文を寄せて建築装飾の題材となっている「ラーマーヤナ物語」を紹介しておられます。バンテイアイ・スレイ中央祠堂内部の写真、また「東洋のモナリザ」とも称されるデヴァタの一瞬の表情をとらえた写真も必見です。カラー、モノクロ。
女子美アートミュージアム(相模原)にて大写真展開催中
「アンコールのヴィーナス―BAKU斉藤の視線―」(9/8から10/21まで)
●作者紹介
BAKU斉藤
1948年新潟市生れ。
1994年?2003年JSAアンコール遺跡調査隊に参加、アンコール 遺跡群の尊顔を撮りはじめる。Culture Motion "Appassionato" ( C.M.A. )を創設。
・カンボジア王国政府より「サハメトライ・トッパデット級勲章」を受章。 2006年1月
・朝日新聞社企画展『アンコールの顔を撮る』朝日ギャラリー(東京) 1997年
・UNESCO-JSAパリ展『アンコールの神々−BAYON』UNESCO(パリ) 1999年
・世界文化遺産 写真展『アンコールと生きる』東京都写真美術館(東京) 2005年
・国連合同写真展 世界文化遺産『アンコール遺跡の尊顔』国連本部(NY) 2006年
・The Bayon「迫真のアンコール遺跡・尊顔とバイヨン寺院展」九州国立博物館 2007年
・世界文化遺産写真展『アンコール千年の顔』POSCO Art Museum(ソウル) 2008年
・世界文化遺産『アンコール遺跡の尊顔』プノンペン大学・CJCC(プノンペン)2008年
・『アンコールのヴィーナス-BAKU斉藤の視線-』 女子美大学美術館 2012年
写 真 集
・『アンコールの神々−BAYON』小学館(東京) 1997年
・JSA資料集『BAYON: The Faces of the Towers』UNESCO出版局 1999年
・『アンコールのモナリザたち』草の根出版会(東京) 2002年
・世界文化遺産 写真集『アンコールと生きる』朝日新聞社(東京) 2005年
・『幻都バンティアイ・チュマールの神々』梧桐書院(東京) 2005年